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山下洋輔の世界

日経新聞の「私の履歴書」を読みながら、ジャズピアニストの山下洋輔さんのすごさをあらためて感じています。
私が文学と音楽を行ったり来たりしている人、というイメージを強めたのは、山下さんが文を書いた絵本でした。「もけら もけら」というこの本は、ジャズで聞こえる世界を言葉で表現したものと思われます。「えぺ ぴて ぱて」「じょわらん じょわらん」・・・。「ジャズ語」ともいえるような文が、モダンアートの挿絵とともに展開します。
一方、よく知られている「寿限無」は逆に、落語をもとにした音楽。自身の著作も数多く、音楽だけでなく、文学にも表現のチャンネルをもつ豊かな才能に、ただ感嘆します。
もとは音大の作曲科出なのでクラシック形式の曲も多い上、「ピアノ炎上」や封鎖された大学内での演奏など伝説的なエピソードは枚挙に暇がありません。
奇才、その言葉がふさわしいアーティストです。
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author : cpbadm-f | - | -