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素人の粋

小学校のころ、よく吹奏楽のコンサートやコンクールを聴きに行っていました。
5歳違いの姉が中学・高校とブラスバンドに入っていた影響で、時には電車に乗って1-2時間の会場に足を運んだこともありました。
演奏はハートだなんて陳腐なことを言うつもりはありませんが、例えば高校野球が時にプロをしのぐほど観客を引き付けるような何かが、中高生アマバンドにはあったのです。
コンクールで上位に入る団体は、技術面で優れているのはもちろん、独特の空気感がありました。ありふれた言葉でいえば、まとまり、なのですが、それがもたらす緊張感が客席にまで伝わり、心地よく感じました。
なじみのあるポピュラーミュージックが演奏され、時には仮装やアドリブも楽しめたのがいわゆる定期演奏会。演奏者の楽しそうな表情が、今も記憶にあります。
その後は行動範囲も広がり、プロの演奏のチケットも自分で買えるようになりましたが、今もコンサートといって思いだすのは、あの吹奏楽のハーモニー。演奏者も聴衆も一体となった楽しさが忘れられず、根本的なところで私の音楽観を形成してくれたからかもしれません。
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author : cpbadm-f | - | -