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イェイツと能

図書館で文献を調べていて、ノーベル文学賞作家のイェイツに辿り着きました。
ウィリアム・バトラー・イェイツ。アイルランドの劇作家です。
日本への関心が高く、能に高い関心を持っていたことでも知られています。
2年ほど前でしたか、イェイツの戯曲「鷹の井戸」を元にした「鷹姫」が東京で上演されました。「鷹の井戸」は、能の影響が最も色濃い作品。
命の尽きない泉を求めてやってくる若き王子が主人公です。
これはあらすじを書いてしまうと、3行くらいで終わるのですが・・・イェイツが能を愛したのは、写実的でない点とも言われ、これは見るしかないのだろうと思います。
泉が表現しているのは、人間の尽きせぬ欲望。
説明を控え、解釈を観客に委ねるあたり、最近のオペラの傾向を先取りしていたように思うのは穿ち過ぎでしょうか。
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author : cpbadm-f | - | -