一週間

中学時代の社会科の教員に、ロシア民謡「一週間」は社会主義をテーマとしている歌だ、と教わりました。
「日曜日に市場へ出かけ/糸と麻を買ってきた-」というあれです。
なぜか惹きつけられるメロディー。おかしみはありつつも、社会主義の生活を投影している(と教わりました)詩。
この訳詞が森おくじという人だと最近知りました。
森おくじは北海道の生まれで、召集され、シベリアで捕虜生活を送ります。
望郷の念の中から、音楽活動が生まれ、ロシアの歌に興味を持った、と言います。
帰国し、音楽舞踊団の一員として活動するようになってから、訳したロシア民謡のうちの一つが「一週間」でした。
抑留されていた主な場所は厳寒の地、ハバロフスク。
そこに訳詞活動の原点があったのかと思うと、軽やかな「一週間」が胸に迫るような気もします。
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author : cpbadm-f | - | -