コーヒーカンタータ

バッハのカンタータ211番。コーヒーカンタータ。
この曲はあるラフなコンサートで、知人の声楽家が歌っているのを聞いて知りました。歌詞の意味がわからなくても何となくクスリと笑え、意味を知って、また笑える曲です。
コーヒーのことばかり考えている娘と父親のやり取りを歌ったもの。
何で若い娘がコーヒー?と疑問に思いますが、当時はコーヒーハウスは女人禁制、コーヒーは女性が飲むものではないとされていたそう。その風潮に反発するかのように書かれた詩がこの曲のもとになっています。
コーヒーがやめられるわけないでしょう♪そういう主旨の曲ですが、バッハ自身もコーヒー好きだったのでしょうか。
この曲はまさにコーヒーハウスで演奏されたものと言われています。教会等からコーヒーハウスへ演奏の場を広げたのはバッハの功績。丁寧に入れたブラックコーヒーを飲みながら聞きたい曲です。
-
author : cpbadm-f | - | -

ハチャトゥリアン「剣の舞」

テンションを上げる曲、上がる曲というのがありますが、私にとってはこれ。
アラム・ハチャトゥリアンの「剣の舞」です。
クルド人による戦いの踊りを表現していると言われています。
ショパンとかバッハとか、そういうメジャーな西欧の音楽ばかり聞いていた小学生のときに聞き、こういうのもあるんだーと素朴に感動した覚えがあります。
どこか東洋的なのは、ハチャトゥリアンの祖国アルメニアの民族音楽を彷彿とさせます。
野性的、精力的ではありますが、戦いというイメージの割にはあまり暴力的な感じがせず、民族・文化のにおいがするという印象があります。
途中の旋律は、戦いに送り出す人たちの悲しみを表現していると聞きました。かの地に思いをはせながら時々聞いています。
-
author : cpbadm-f | - | -

ショパン 練習曲第3番「別れの曲」

気恥しいほど日本ではポピュラーですが、「別れの曲」。
「革命」や「幻想即興曲」など派手でテクニック重視の曲も好きですが、ショパンの中ではこちらの方がしっくりきます。
よく知られていることですが、「別れの曲」のタイトルは原題ではなく、日本で放映された同名のドイツ映画に由来するもの。心なしか邦画やドラマの別れのシーンでよく聴く気もしますが、関係ないというわけです。
本来はショパンが故国ポーランドに対する愛を込めた曲、と言われます。
ところで下世話な言い方ですが、メジャーである分、上手下手もわかりやすい曲。遅いカンタービレがこなれない弾き手も、何度か目にしました。
物悲しい旋律に、欧州の街のイメージを重ねて聴きます。
-
author : cpbadm-f | - | -