第九

友人が第九だけで50枚超のCDを持っている、という話をしていました。
それを聞いていたら、一年の締めくくりはやはり第九という感じがしてきます。
きょうはフルトヴェングラーの合唱を。
今年は第九が再び人気を高めたと何かの記事で読みました。
あれは新聞の文化欄だったでしょうか。
おぼろげな記憶ですが、概略、震災後のつながりを求める心と、第九の特に合唱人気の関係に言及したものだったように思います。
有名も無名も本当に多い第九。
それだけやはり客を呼べるということなのでしょう。
確かに、合唱のもたらす連帯感、第九という曲の持つ喜びのイメージは日本人の心に馴染むのかもしれません。
この曲を聴いていると、いろんなことがあっても、結局はよかった、いい一年だったという思いがこみ上げてきます。
そのとらえ方こそが、ある意味「日本人的」なのかもしれません。
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ユジャ・ワン

音楽家のビジュアルが変わってきているという話は以前も書きましたが、今、注目を浴びているユジャ・ワンも然り。
ちょっと古い言葉で言えば「ボディコン」みたいなミニのワンピースが印象的です。
今年は来日、3回…だったでしょうか。
この人の演奏は、嵐のよう。完璧なテクニックに裏打ちされた自由奔放さが、聴衆までも高みに引き上げるような気がします。
魔術師、小悪魔、等々、危険な香りのする称号が似合う人。
来年も来日を待ちたいと思います。
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猿回し

最近、猿回しを見る機会がありました。
恥ずかしながら大道芸的なものだと思っていましたが、歴史のある伝統芸だと認識をあらたにした次第です。
そういえば狂言には靫猿(うつぼざる)があります。
大名の命令で猿引が猿をやむなく殺そうとすると、芸の合図かと思った猿が芸を始める…という話でした。
浄瑠璃なら「近頃河原の達引」。孝行者の猿回しの物語です。
こうして考えると、猿と人間というのは本当に近い関係にあり、また猿、人間と分割的ではなく、親しみを込めた関係として描かれてきたという。
あらためて調べてみると、もともと猿回しの歴史は奈良時代に遡り、武家の厄除けなど宗教的な儀式に使われていたのが始まりといいます。
まだまだ知らない文化がたくさんあります。
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