トゥーランドット

「トゥーランドット」
だれもがその旋律を一度は聞いたことがある著名な歌劇です。中でも「誰も寝てはならぬ」はトリノ五輪で荒川静香が演技に使い、一躍有名になりました。テノールの高音がラストに聞かせ、しびれさせます。
 歌劇の楽しみは、音楽に加えて衣装や舞台装置など幅広いですが、「トゥーランドット」は、ストーリーも大好きです。
 中国の皇帝の娘トゥーランドットに求婚するためには、3つの謎を解かなければいけません。王子カラフは謎ときに成功しますが、彼女は応じず・・・。
 オペラのモチーフは大抵恋、愛と相場が決まっていますが、トゥーランドットの多少荒唐無稽にも思われる横暴さも、最後に愛に目覚めていく様子も、物語の面白さです。
 あらためて調べてみると、舞台となっている中国では、中国蔑視の象徴とみなされ、20世紀の終わりに開放政策が進むまで、公開されなかったそうです。
 しかし舞台が中国であることが、余計に物語に神秘さを加味していると感じるのは私だけでしょうか。
 
 
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カルメン

少し前に経済紙で、「曲を楽しむならこのオペラ」というランキングの1位になっていて納得しました。
「カルメン」
恋に狂った衛兵伍長のドン・ホセと自由奔放に生きるカルメンを描いた
有名な歌劇です。
私の中で、スペイン=情熱の国というイメージが作られたのは、この歌劇が大きいように思います。
仕事も婚約者も捨ててカルメンに夢中になるホセ。カルメンへの愛を歌った「花の歌」はあまりにも有名です。
Te revoir, Carmen, oui, te revoir!
(ただひとつ 希望は)おまえに会うことだけ!
と切々としたテノールが歌いあげます。
ところでストーリーは悲劇ですが、後味の悪さが残らないのはなぜでしょうか。美しくなじみのある旋律も、その一助となっているように思います。
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絵画鑑賞

最近、マネやモネの画集を見る機会に恵まれました。
マネは以前から興味を持っている画家で、「ベルト・モリゾ」や「エミールゾラ」など、画家や作家の肖像画も多く残しています。
一見、保守的な印象をもたらすものの、戸外で正装の男性と並ぶ裸婦を描いた「草上の昼食」など、シチュエーションで度肝を抜く作品もあります。
あらためて調べてみると、モチーフとして描かれているものの解釈に定説がないものも多く、「謎めいた」と表現している文献もありました。
作品をそのアーティストの生い立ちや精神性をからめて分析するのは、音楽でも絵画でも面白いものですが、彼の場合は、人間そのものがミステリアスでユニークだからこそ、こういった解釈論も面白くなるように思います。
論理を抜きに右脳的にそのままを鑑賞しようと思っても、つい左脳を働かせてしまうー私にとってはそんな画家です。
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